やんわりと淑やかに入室してきた彼女。黒いノンスリーブワンピースから真っ白な腕が色っぽい。一言…二言話しただけでその穏やかな物静かな性格と優しい眼差しで即座にコース変更をお店に連絡。外は連日の炎天下エアコンの効いたホテルの部屋から、2人で見下す景色は,ギラギラと照り返す日差しを受けた。すすきのラブホ街の通り。何故か暑さを忘れる様な爽やかな景色に観えた。「綺麗な景色ですね」と言う彼女の言葉。なんの変哲も無く、むしろ雑踏と言っても良いような,ラブホの窓から観た景色をニコニコと笑顔で綺麗な景色と感じ言葉にする彼女の姿が静粛でありながら妙に艶やか。横に座るが触れる事なく暫く、その素敵な彼女の振舞いを眺めながら話した。時間の経過と共にその笑顔と穏やかな声がまるで彼女と過ごしている様な錯覚に陥る。膝枕に寝そべり穏やかな声を聞いているとその心地良さに少し眠気が襲う。眠くなっちゃった…と言うと、ハッキリした口調で「それはダメです」その言葉の意味は膝枕の下の太腿におびた熱で理解した。何故かそこだけ体温が高く温かい…細くしなやかな彼女の身体はそれまで感じていた穏やかで静粛な彼女とはまるで別人の様に熱く艶かしかった。そして別れ際までも完璧に心に沁みる様な余韻を残し美しく去って行った。